土佐礼子選手(女子マラソン)の矯正歯科治療

 先月の19日に行われた東京国際女子マラソンで,土佐礼子選手が高橋尚子選手を振り切って優勝しましたね!

この時,土佐礼子選手のお口の中には矯正装置が装着されていました.
テレビの中継を見て,気がつかれた方も多いのではないかと思います.

そこで,スポーツと歯並びの関係について考えてみましょう.

私たちの医院にも,スポーツをしていて潜在能力を充分に発揮するために矯正歯科治療を希望する方は毎年何人かいらっしゃいます(全体の1〜2%).

この様な患者さんに,スポーツに対する矯正治療の効果を
「素早い動きをするスポーツ(球技など)では奥歯を噛みしめて運動していないので,矯正治療の効果は少ないと思います.しかし,重いものを動かしたりするスポーツ(重量挙げなど)では奥歯を噛みしめるので効果があるかもしれません」と説明しています.

なぜ,この様に説明しているのか解説します.

筋肉の動きには「等張性(とうちょうせい)の運動」と「等尺性(とうしゃくせい)の運動」があります.

等張性の運動とは肘や膝を曲げたり伸ばしたりする筋肉の動きです.

この様な運動を行なう際は,筋肉が緊張するとスムーズに収縮しなくなるため動きが悪くなります.したがって,噛みしめていると筋肉の動きが悪くなるため噛み合せの効果は低くなるようです.そこで「素早い動きをするスポーツ(球技など)では奥歯を噛みしめて運動していないので,矯正治療の効果は少ないと思います」と説明しています.

一方,等尺性の運動とは,筋肉の長さが変わらないけれど筋肉に大きな負荷がかかっている状態です.
たとえば,AさんとBさんが腕相撲をしていました.お互いの力は互角で.組みあった腕は動きません.この様に,筋肉が伸びたり縮んだりしていないのに筋肉に負荷がかかっている状態が等尺性の運動です.

この様な等尺性の運動の場合,噛みしめる事でより強い力を発揮できるという研究結果がいくつか
報告されていますので,「重いものを動かしたりするスポーツ(重量挙げなど)では効果があるかもしれません」と説明しています.


しかし,スポーツに対する効果は筋肉に与える影響だけではありません.

噛み合せが良いと物を噛むための筋肉(咀嚼筋)にかかる負荷が減るため,顎関節症を予防したり,肩凝りや腰痛を予防する効果があります.
このため,全身の健康状態が良好となり,良いコンディションで試合に臨める機会は増えると予想できます.

以上の点から総合的に矯正歯科治療はスポーツに対して良い影響を与えていると考えています.
土佐礼子選手もこの様な効果を期待して矯正歯科治療を始めたのではないかと考えています.


しかし,矯正治療開始前の土佐礼子選手の顔貌を見ますと,スマイル時にガミースマイルという歯茎が見え過ぎる状態になっています.

また,かなりの叢生歯列(八重歯・乱ぐい歯)で審美的なコンプレックスも少なからずあったのではないかと推測します

もしかすると,土佐礼子選手は大会に向けたコンディションが良く,優勝を予感していたのかもしれません.
すると矯正歯科治療を始めたきっかけはマラソンの成績向上を目的としてだけではなく,優勝インタビューを想定して「口元の審美的な改善」を目標として矯正治療を行なったのかもしれませんね.

あくまでも勝手な想像です.

土佐礼子選手,優勝おめでとうございます
北京オリンピックもがんばって下さいね!




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ご紹介させていただきました
Posted by 無料 at 2008年01月24日 19:06
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